「売上を増やしたい。だから、もっと集客したい」

そう考えると、やることが次々に浮かびます。

Instagramの更新。
Google対策。
広告。
ホームページの作り直し。

もちろん、新しいお客様が必要な会社もあります。

ただ、私は最初から
「では、集客を増やしましょう」とは言いません。

お客様が増えることと、
会社に利益が残ることは、
同じではないからです。

売上が増えても、利益が増えるとは限らない

例えば、問い合わせが月10件。
そのうち2件が購入につながっているとします。

売上を増やす方法は、2つあります。

問い合わせを20件に増やす。
今の10件のうち、5件を購入につなげる。

1件1万円なら、
2件で2万円、5件で5万円。

問い合わせの数は同じなのに、
売上は2.5倍です。

ただし、増えた3万円が
そのまま利益になるわけではありません。

仕入れや材料、対応の手間が増えるなら、
その分を引いて見る必要があります。

だから私は、
「あと何人集めるか」の前に、
今どこで利益が残りにくくなっているのかを見ます。

利益を動かすレバーは、6つある

WMKでは、利益に効くポイントを6つに分けて見ています。

集客数。
客単価。
成約率。
リピート。
1件売れたときに残る金額。
現場のオペレーション。

これを「レバー」と呼んでいます。

6つに分けるのは、難しい分析をするためではありません。

「もっと集客しなければ」
という思い込みから、一度離れるためです。

それぞれ、別々に動くわけでもありません。
価格を変えれば、成約率やリピートに影響することもある。
最後に利益がどう変わるかを見ます。

1.集客数|利益の残る商品を、買ってくれる人に届ける

まず思い浮かぶのが、ここですよね。

ホームページ、SNS、Google、広告、紹介。
新しいお客様を増やす方法です。

今の人員に余裕がある。
利益の残る商品が決まっている。
問い合わせが来れば、ちゃんと売れている。

こういう状態なら、
集客を増やすのが先になりやすい。

でも、件数だけ増えても、
売れなければ手間が増えるだけです。

何を、誰に届けるための集客なのか。
それを決めてから、方法を選びます。

2.客単価|同じ人数でも、売上は変わる

お客様を増やす前に、
1回あたりの金額を見直せないか。

月100件の購入で、
平均5,000円が5,500円になれば、
件数が同じでも売上は月5万円増えます。

ただ、単純に値上げすればいい、という話ではありません。

件数が減るかもしれない。
セット販売で、作業が増えすぎるかもしれない。

お客様が納得して選べるか。
こちらに残る金額はどうか。
両方を一緒に見ます。

3.成約率|今ある問い合わせを、取りこぼしていないか

同じ10件の問い合わせでも、
2件売れる会社と、5件売れる会社があります。

料金が分かりにくい。
返信が遅い。
予約の方法が分かりにくい。

こういう理由で止まっているなら、
広告を足す前に、直せることがあります。

問い合わせは増えたのに、売上が変わらない。
そんなときは、どこで止まっているかを先に見ます。

4.リピート|毎回、新規を集め直していないか

一度買ってくれたお客様に、
もう一度利用してもらえないか。

新規集客に目が向いていると、
ここが後回しになりがちなんですよね。

利用後の案内。
次回の予約。
必要な時期のお知らせ。

既存のお客様との接点を見直すだけで、変わることもあります。

ただ、何年も買い替えない商品もあります。
どの業種でもリピート最優先、とはなりません。

5.1件売れたときに残る金額|よく売れる商品は、儲かっているか

売上が多い商品と、利益が残る商品。
これは、同じとは限りません。

同じ1万円の商品でも、
1件売るのに7,000円かかるなら、残るのは3,000円。
5,000円かかるなら、残るのは5,000円です。

さらに、手間の差もあります。

「売れているから、もっと宣伝しよう」
と決める前に、残る金額と手間を確認する。

忙しいのに利益が残らないときは、
まずここを見ます。

6.現場のオペレーション|今の体制で、無理なく回せるか

予約、受付、接客、作業、事務。

同じ人数でも、
進め方で対応できる件数は変わります。

毎回同じ説明をしているなら、案内を共通化する。
二重入力があるなら、減らす。
繰り返しの事務作業は、AIやシステムに任せられないか考える。

お客様が増えるたびに、
経営者の時間も増えていく。

その状態なら、集客と同時に
仕事の進め方を見直した方がいいわけです。

対応できる件数を超えると、
人件費や設備費がまとまって増えることもあります。
この話は、お客様を増やす前に確認したいキャパの壁で書いています。

6つ全部はやらない。先に動かす場所を決める

ここまで読むと、
「うちは全部直した方がよさそうだ」
と感じるかもしれません。

でも、全部を同時に始める必要はありません。

時間も予算も限られています。
やることを増やしすぎると、
何が効いたのかも分からなくなります。

私が最初に見るのは、こんなところです。

  • お客様が少ないが、対応に余裕がある→ 集客数
  • 問い合わせはあるのに、売れない→ 成約率
  • 売れているが、1回の金額が小さい→ 客単価
  • 一度きりで終わっている→ リピート
  • 忙しいのに、利益が残らない→ 1件あたりに残る金額
  • 件数が増えると、現場が回らない→ オペレーション

これで答えが決まるわけではありません。
最初に確かめる場所の目安です。

そのうえで、
増えそうな利益、かかるお金、続けるための時間。
この3つを比べます。

分からない数字は、無理に埋めなくていいです。
まずは直近の問い合わせ数と購入件数を数えてみる。
そこからで十分です。

「何をやるか」の前に「どこを直すか」

Instagramをやるか。
広告を出すか。
ホームページを作り直すか。

どれも選択肢です。
でも、それだけでは優先順位は決まりません。

WMKでは、この順番で考えます。

目標とする利益
↓
今の数字との差
↓
6つのどこを動かすか
↓
そのための施策

場合によっては、
「広告は今は出さない」
「ホームページの作り直しは後回し」
という判断にもなります。

集客を増やすと決めたあとの媒体選びは、
HP・SNS・Google・広告、どれからやる?で整理しています。


まずは「何件売れれば回収できるか」を見てみる

「考え方は分かった。でも、自社ならどこから見ればいいのか」

広告やSNS、ホームページにお金を使っている。
これから使おうとしている。

それなら、まずその費用を
何件の売上で取り返せるかを見てみてください。

集客のプラスライン|かんたん計算

商品を1つ選んで数字を入れると、
回収に必要な販売件数や問い合わせ数、
今の体制で対応できるかを、約3分で確認できます。

6つのどれが正解かを、自動で決めるものではありません。
「この件数なら目指せそうか」
「集客より先に見直す場所がありそうか」
を、自分の数字で考える入口です。

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計算の考え方は、広告費はいくらまで使っていい?で書いています。

WEBマーケティング熊本 代表 大橋 満

税務会計事務所・企業経理などで20年以上、経理・決算・事業計画・資金調達等の実務に携わる。 現在はその経験とWebマーケティングの実践を組み合わせ、中小企業・店舗の「何に時間とお金を使うべきか」を、売上・利益・集客導線から整理する支援を行っている。

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