「広告に月2万円かかります」
そう言われたら、どう感じますか。
高いと思う人もいれば、
2万円なら安いと思う人もいます。
ただ、私はこの質問に
すぐ「高い」「安い」とは答えません。
金額だけでは、決められないからです。
広告費の目安は「売上の数%」と言われるけれど
「広告費は、いくらまで使っていいのか」
調べると、よく出てくるのが
「売上の1〜5%くらい」という目安です。
業種によっては、10%を超えることもあります。
目安としては、間違っていません。
でも、この数字だけでは
自社の上限は決まらないんですよね。
同じ売上1,000万円の会社でも、
仕入れの多い商売と、ほとんど原価がかからない商売では、
広告に回せるお金がまるで違うからです。
売上ではなく、
「1件売れたら、いくら残るか」。
私はまず、そこを見ます。
広告費2万円なら、何件売れば元が取れるか
例えば、1万円の商品があるとします。
1件売れても、
1万円がまるごと残るわけではありません。
仕入れや材料で4,000円かかるなら、
1件増えて残るのは6,000円です。
ここに、月2万円の広告費をかける。
2万円 ÷ 6,000円 = 約3.3件
つまり、4件売れれば元が取れる。
これが回収ラインです。
こう考えると、
「広告費2万円は高いですか?」という質問は、
「2万円で、4件追加で売れそうですか?」
に変わります。
こちらの方が、ずっと判断しやすいわけです。
4件売るには、何件の問い合わせが必要か
さらに、問い合わせた人が
全員買ってくれるわけではありません。
仮に、10人に4人が買ってくれるお店なら、
4件 ÷ 40% = 10件
月10件の問い合わせ・来店が必要です。
2万円で、見込み客10人。
1人あたり2,000円。
ここまで来て、ようやく
「その媒体で10人集められるか」
を考える段階になります。
Instagram広告か、Google広告か、ホームページか。
媒体を選ぶのは、この後です。
媒体の選び方は、HP・SNS・Google・広告、どれからやる?で整理しています。
広告費を「経費」で見るか、「回収するお金」で見るか
私は税理士事務所で10年ほど、
経理や決算の実務に関わってきました。
経理の世界では、広告費は
「広告宣伝費」という経費の1行です。
使った金額を、正しく記録する。
それが経理の仕事です。
でも、経営の判断で見るなら、
見るべきは金額そのものではありません。
そのお金で何件増えて、
いくら戻ってきたか。
広告費を「経費」として見るか、
「回収するお金」として見るか。
この違いで、判断はかなり変わります。
回収ラインが分かったら、私が次に確認すること
回収ラインが分かったら、
私はもう2つ確認します。
1つ目は、「いつまでに回収するか」。
1回買って終わりの商品なら、
その月のうちに回収したい。
でも、リピートしてくれる商売なら話は別です。
初回は赤字でも、
2回目、3回目で取り戻せるなら、
広告費をもう少しかけてもいい。
ただし、これは
「本当にリピートしている」と
数字で分かっている場合だけです。
期待だけで計算すると、危ない。
2つ目は、「広告費以外にかかるお金」。
広告の画像や文章を作る費用。
問い合わせに対応する時間。
管理画面を見て調整する手間。
広告費2万円と言っても、
実際にはそれ以上かかっていることが多いんですよね。
回収できても、対応できなければ意味がない
計算上は、4件で回収できる。
でも、今の人員で
追加の4件をきちんと対応できるでしょうか。
例えば、回収に月8件必要な商売で、
今の体制だと月5件しか追加できないなら、
広告で集めても取りこぼします。
人を増やせば、今度は人件費が増える。
集客の前に、キャパの確認がいるわけです。
対応できる件数の考え方は、お客様を増やす前に確認したいキャパの壁で詳しく書いています。
広告を出さない方がいい場合もある
- 問い合わせは来ているのに、成約率が低い
- 今の人員に余裕がない
- 利益が残る商品がはっきりしない
- お客様がどこから来ているか分からない
こういう状態なら、
広告より先に直せるところがあります。
広告が悪いわけではありません。
広告を使う準備ができているか、の話です。
集客以外で利益を増やす方法は、利益を増やす6つのレバーと優先順位の考え方にまとめています。
広告費は、いくらまで使っていいか。
答えは「売上の何%」ではなく、
「何件売れば取り返せるか」で決まります。
2万円でも、回収できないなら高い。
20万円でも、回収できるなら高くない。
金額を見る前に、回収ラインを見る。
それだけで、広告の判断はかなり変わります。
自社の回収ラインを、3分で確認できます
「うちの場合は、何件で元が取れるのか」
自分の数字で確かめたい方のために、
無料の計算ツールを用意しています。
集客のプラスライン|かんたん計算
商品の価格、1件増えるとかかる費用、
使う予定の集客費。
この3つを入れると、
回収に必要な販売件数が分かります。
成約率が分かれば、
必要な問い合わせ・来店数まで逆算できます。
無料です。LINEの友だち追加後に、計算ツールのURLをお届けします。
会社名や決算書の提出は必要ありません。
※簡易計算です。会社全体の固定費、税金、将来のリピート売上、人員増加後の費用などは含みません。
必要な件数は分かった。
でも、それをどこで集めるか。
そもそも、新規集客を増やすべきか。
自社の場合を整理したい方は、
90日 集客立て直しプラン(44,000円・税込)で、
施策の優先順位を決め、90日後の数字まで一緒に確認します。
WMKへ制作を依頼する必要はありません。